2024年6月22日にエイヤッとオープンしましたセレクト文庫ですが、おかげさまで3ヶ月が過ぎました。この地にやってきたのが3月の末で、しかも古書店をこれまでやったことなどなく、私蔵書とせどりの文庫本約1000冊での見切り発車となりました。 私の信条として 「とにかく何かを始めよう。レッツビギン」 (1972年 河野武)という箴言がありましてこれは、「御宅はいいから、四の五の言わずにやってみて、やりながら修正したり加えていくのがいいんじゃない?」というもの。行けば分かるさありがとう。 3ヶ月やってみて修正しようとしている筆頭項目は、セレクト文庫を マルチ業態 にする、というものです。下館のこのお店は、下館美術館と板谷波山記念館の間にある、市内屈指の「文化ストリート」にあり、焼きものや藝術に関心のある文人墨客のみなさまが多く集まるエリアではあるのですが、私がいまは筑西市の「地域おこし協力隊」をメインに活動しているため、お店を毎日長く開けながら、じっくり育てていくことが当面は難しいという事情があります。 そこで、下館のお店は金曜日夜(17時~20時)と土曜日の日中(11時~17時)の営業に集中して、「日本の古本屋」や「メルカリShops」のネット販売と、妻が小さな茶器をつくっている笠間周辺のフリマなどでのイベント販売などに、販売手法を複線化して、うまいことできないか? という向きへ少しずつ変えていこうと思っております。 もひとつは、筑西市、桜川市、結城市、小山市、笠間市あたりで買い取りを少しずつ始めたいなと思っています。地域に眠っている多様なメディア・コンテンツを、焚書の憂き目からできるだけサルベージして、必要とする人々の元へ再配達していきたいです。せっかく価値があるのに、頁を繰られず書庫で眠っている本を一冊でも多く、市場に送り出したいと思います。 こうした修正を視野に入れると、古書組合に入って、古書籍商として基本からしっかりやっていくことが必要だと思い、早速茨城古書組合に加入しました。先日は古書組合の先輩にご案内いただき、神田小川町にある東京古書会館の交換会も見学させていただきました。神保町や水戸の交換会で仕入れを学びながら、オープン100日で得られた出会いと思いを元にして、さらなる成長にむけて、張り切っていきたいと思っております。
古文庫本と茶器の小さな店。 二坪に満たない店には、物故作家の文庫本のみ並べています。 かわらない一冊、なつかしい一冊、きえてほしくない一冊をセレクト文庫。 妻が笠間でつくる小さな茶器もご覧ください。 しもだて美術館と板谷波山記念館のあいだ。