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11月2日土曜日の営業はお休みします

 筑西の花火大会も終わって、矢鱈暑かった10月もだいぶ秋らしくなってきました。 「日本の古本屋」に セレクト文庫のネットショップ をフル開業すべく、せっせと商品の入力活動に勤しんでいます。屋号の通り、厳選した文庫本をまずは1000冊、サイバー空間にずらずらっと並べることを目指しています。神保町に1軒だけ文庫本と新書専門の古書店(文庫川村さん)があるんですけど、セレクト文庫はさらに、「新書は置かない」という暴挙に出ております…。いわゆるSTP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)を突き詰めてみて、果たしてそれがどうなるのか、ためしてみたいと思います。 11月の営業予定をお知らせします。 11月1日(金)17-20時 11月2日(土)※イベント参加のため臨時休業です 11月8日(金)17-20時 11月9日(土)11-17時 11月15日(金)17-20時 11月16日(土)11-17時 11月22日(金)17-20時 11月23日(土)※イベント参加のため臨時休業です 11月29日(金)17-20時 11月30日(土)11-17時 11月2日土曜日は、市内のまごころ野菜よしのさんのイベント「秋の収穫祭」に参加します。 よしのさんの畑で穫れたうまいおいもを一斗缶でガンガン焼いて、ドリップコーヒーも販売します。よかったらぜひお越しください。

「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」三宅 香帆 (著)

 こういう稼業をしているせいか、この本のことが話題になることが多いです。 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」 その結論を私なりに一言でいうと、 相互監視のムラ社会に組み込まれると、セレンディピティは邪魔になる 、ということだと思います。セレンディピティとは「思いもよらなかった偶然がもたらす幸運」のことです。そもそも読書というのは、思いがけない発見、「言われてみればそうだ」を期待して読むものです。そんな当てにならないものを追いかけている精神的、時間的な余裕がない、ということもあるでしょうが、本質的には、「あいつは読書のような、全然このムラと関係のないことに現を抜かしているやつだ」と思われるのがリスキー、という恐怖に尽きるのではないかと思います。(だから、本当は、ウラで隠れて本をたくさん読んでいる人も、多いと思います。) 内閣総理大臣が、盆暮れの長い休みの前になると丸善に出向き、新刊書を買うという恒例のニュースがありますけど、あれは、長期休暇にしか読書はしないことの宣言でもあるわけです。一方で、石破茂は、飲み会にもあんまりいかず、ぽつんと独りで本を読んでいるような男でしたから、人望がないとか、変わった人とか言われていますね。あんまりです。集団に同化せずに、本なんて読んでいる奴はろくでもない、というイメージの典型ではないかと思います。そのムラ社会に余裕がなくなると、本を読んでいる奴らを本を読んでいるからという理由で吊るしあげて排除する、なんていうこともあるのです。 でも最近は、読書もスマホでできてしまうので、読書子には天国のような時代になりました。 周りからは、果たして彼は本を読んでいるのか、SNSを見ているのか、コミックを読んでいるのか、それともニュース記事なのか、特定されにくいんですね。最高です。私なんて、エニタイムフィットネスのトレッドミルで、スマホを見ることさえせずに、耳だけで山本周五郎を聞いていたりします。遊湯館でサウナに入りながら、宮本輝のエッセイを聞いていたりします。まあ、下等遊民の私が何を読んでいるかなんて、誰もなにも気にしていませんが。 あと、三宅香帆さんが言っていたことで印象に残ったのは、昔はエリートは知性があることが当たり前で、知性は読書から得るものだったのに、それがなくなったみたいなことです。私がかつていた広告業界も、昔はインテリジェ...