こう連日暑いと散歩もままなりませんが、エニイタイムフィットネスの会員なので、くそ暑い夏のあいだはAF下館のトレッドミルでとぼとぼ歩いています。
昔から、歩きながら本が読めないか? サウナで本が読めないか? そればかり考えてきました。二宮金次郎のように歩きながら本を読むと、交通事故のおそれがありますし、昔はサウナにマンガ雑誌を持ち込むおっさんが結構いましたけど、最近は白眼視をおそれて、さすがに見かけません。
長い時間をかけた試行錯誤の結果、歩きながら本を読む方法は、次の三つくらいが実用的です。
ひとつ目は、YouTubeの朗読チャンネルです。これをイヤホンで、音だけ聞きながらウォーキングします。有名なナレーターが朗読しているチャンネルがいくつかあります。例えばおすすめは、「【公式】窪田等の世界」です。作品のチョイスも、ナレーターご自身のセンスが光って、なかなか通好みの良いものが多いです。とはいえラインナップが著作権フリーの作品になりがちという弱点はあります。
ふたつ目は、やはりAudibleでしょうか。人気作品もいち早くオーディオになります。読み手も一流どころばかりなので、私のように車での移動が長いライフスタイルの人は、サブスクもアリかなと思わせてくれます。ただ、ラインナップが売れ線寄りになっているので、物足りない人もいるだろうなと思います。
みっつ目は、先程のふたつの弱点を完全にカバーする方法です。ずばりKindleの音声読み上げ機能です。i phoneでもAndroidでも、Kindleのテキストを好きなだけAIが読み上げてくれる機能があります。まだところどころにおかしな読み間違いはありますが、コンテンツの選択肢の多さでは先程のふたつをはるかにしのぎます。私は主にアンドロイド端末でKindle Unlimitedのサブスク対象コンテンツを無限に聴いています。
「あんりみチャンネル」というWebサイトのなかにある、Kindle Unlimited対象のコンテンツだけを検索できる機能を使って、読みたい作家や作品、レーベルが、Unlimitedの対象かどうか調べます。
いまやKindle Unlimitedの幅の広さは凄まじく、講談社文芸文庫なんかも作家と時期によっては、サブスクでかなり読めてしまいます。いまなら水上勉の講談社文芸文庫『壺阪幻想』『才市 簑笠の人』の2冊がサブスク対象になっているので、トレッドミルで2冊とも、読破ならぬ聞破してしまいました。
そして、サウナで本を読む方法は、ソニーのスポーツウォークマンのなかに、ハードディスクがイヤホンに内蔵されているタイプの物があるので、さっきの3つの方法で聴ける音声コンテンツを若干面倒ですが音声ファイル化して、そのデータをイヤホンに内蔵されているハードディスクに移すことで、サウナ中も本を聴くことができます。耳読書のサウナは、これまた快適なんです。何しろ他にやることがないので、読書に集中できます。気がつくと10分なんてすぐに経ってしまいます。
運転、散歩、サウナと、読む読書の難しいオケージョンで、聴く読書ができます。便利な時代です。
Kindle化されている本ならば、どんな本でも耳読書ができるなんてすごいです。これらの耳読書と、もともとの眼の読書を組み合わせて、いろんな本を読んでいます。そのうちPDFファイルなら音読されるようになるでしょう。読書を視聴覚両方で楽しめる環境が整いつつあります。もちろん、紙の本で楽しむ読書はこれからもなくならないと思いますが、なんとも理想的な読書環境が整いつつあります。